2015年3月4日。ついに北海道公立高校入試が実施されました。
入試終了直後から、北海道のテレビ局では各塾さんの分析したボーダーラインが発表されていましたね。
公立高校入試を終えた受験生の皆さんも、テレビにかじりついて、人によってはご両親と一緒に自己採点などをし、ボーダーラインを見ていたことと思います。
<ボーダーラインとは何か>
複数の塾さんがボーダーラインを出していましたが、これは独自に分析して出しているものですから、必ずしも一致するわけではありません。
後志学区で考えると小樽潮陵高校の場合、Dランクでは最も高いボーダーラインと低いボーダーラインの差が25点もありました。
不安な気持ちで過ごしている受験生にとって、この25点という開きは衝撃的な数値です。
下のラインはこえているけれど、上のラインには届いていない…という人もいるはずです。
ボーダーラインを合格率何%の部分に引くかによって、ランクも点数も変わってきます。
ボーダーラインが合格者最低点の場合もありますし、合否が別れる部分(合格率50%)の場合もあります。
これは分析している方の考えが出ると思いますが、
「このラインを超えていれば絶対に大丈夫」という辛めで確実な設定にするのか
「このラインだと合否は半々」というギリギリの設定にするのか。
一人一人がとった点数がわからない状況で、かなり微妙な判断を迫られることになります。
ちなみに、北海道学力コンクール事務局では、合格者予想最低点を3月7日土曜日に公表する予定ですから、どうしても不安という方は参考にしてみてください。
<合格はどのように決まるのか>
北海道の公立高校入試の場合、内申点と当日点の合計で合否が決まります。
内申点と当日点を同等に見るのが70%、内申点重視が15%、当日点重視が15%
どれくらい内申点を重視しているか、当日点を重視しているかはその年によって変更があります。
※今年度の配点については受験した高校の公式HPに公開されていたり、北海道教育委員会の高校入試ページ(平成27年度公立高等学校入学者選抜における学校裁量についての実施予定一覧表)に掲載があります。
さて、ここでボーダーラインについてですが、公表されているボーダーラインは概ね70%枠の中での分析だと考えられます。
ランクが高い人で点数がとれていない場合でも内申点重視の15%枠に入っているかもしれませんし、ランクが足りなかった人でも当日点次第では当日点重視の枠に入っているかもしれません。
厳密な採点と計算の元、合否は決められていくのです。
<自己採点の限界>
ここまでボーダーラインについて書いてきましたが、高校入試の場合、実際の得点と自己採点結果が大きく異なるということをお伝えしておきたいと思います。
緊張も極限の状態の中で、綺麗に自分の解答を問題用紙にメモしてきたという人は少ないはずです。
もちろん、記号問題であればそれ程大変な作業ではありませんし、メモも正確でしょう。
しかし、北海道の公立高校入試は記述が多くなっています。
時間配分などを考えると、全ての内容を正確にメモすることは難しいですし、効率がよい受験法とは言えません。
私は北海道学力コンクールを当塾で実施した場合、採点基準を把握し指導に生かすため、自分の生徒のものは自分で採点するようにしていますが、この採点が本当に大変な作業です。
国語の場合、何となく書いてあることがあっているだけでは得点につながらないこともあります。
加点が認められる表現が入っているか、誤字脱字はないか、文章の接続は稚拙ではないか…。
公表されている正答例と異なっていても、似た表現や同じ内容ととらえることができるものであれば部分点が発生する可能性もありますし、その逆もあります。
数学なら、計算過程に必要なもの(座標や長さや文字式・条件…)を求めた形跡があったり明確に書かれていれば、それが合っている場合に限って、答えまで導けていなくても部分点が期待できます。
逆に方程式などでは、答えが正解していても立式が不正解だと0点となります。同じ意味で式が無いものも点数は発生しません。逆に、正答例と式が違っていても同値(約分や移項の結果異なって見えるだけの式)であれば不正解とはならず、減点対象にもなりません。
英語は文法を問う問題であれば文法ミスは二点程度の減点になりますが、表現力を問う自由英作文などの場合は一点しか減点されなかったり、軽微なスペルミスを認める場合もあります。
理科社会の場合は記述問題(理由などを答えるもの)での漢字ミスは一点ももらえない場合がほとんどですし、書いた内容があっていても不要なこと(実験や資料では読み取れない性質や物事)を書いた場合もおそらく0点、もしくは大幅な減点対象です。
とにかく、入試問題の採点には一問一問、細かな基準があるんです。
そして、不安な気持ちで丸付けをしている受験生は、だいたい部分点など計算していませんし、厳しめに採点している傾向があります。
メモを取っていない部分は当然×で採点しているでしょうしね。
普段このような採点作業に関わったことがなく、初めて自分で自分の答案の採点をする場合、実際の合計点数と20点~30点違った…なんていうことは良くあることです。
ですから、ボーダーラインに到達していなくても、必要以上に落胆することはありません。
自己採点結果より点数が高いということがほとんどですから期待しつつ結果を待ちましょう(^^♪
<興味深い調査結果>
さて、ここまで色々書いてはきましたが、合否は合格発表までわかりません。
全ての日程が終わった今、あまり不安になっても仕方ありませんから、まずはゆっくり休んでください。
そして、英気を養ってほしいと思います。
「英気を養う?」と思った受験生。
実はちょっと興味深い調査結果があります。
北海道教育委員会で行っている学習状況調査では
高校入学前より学習意欲が高まった・どちらかというと高まった…65.2%
高校入学前より授業以外での勉強時間が増えた…56.9%
という結果が出ています。
このデータから、入試前の一生懸命勉強していた今よりも頑張ろうという人がたくさんいて、勉強時間が増えているということがわかりますね。
これは、全道で行われた調査で、決して普通科に限定したり、進学校にしぼったりしたわけではありません。
皆さんが大学入試を目指すことを考えて普通科、しかも進学校への入学を考えているなら、さらにこの数値は跳ね上がり、過酷な状況におかれることになります。
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上記したように、高校生になったら勉強を頑張ろうと考えている人は60%を大きくこえています。
そして、それを反映するかのように、
当塾に在籍している高校生も半分以上が新高1の春期講習から入塾
高校1年生の間に入塾した生徒は全体の8割以上です‼
「入学して落ち着いてから…」と考えているうちに、ズルズルと二年生、三年生…気づいたら志望大学にはるか及ばないというケースも少なくありません。
やる気と希望に満ちている今が始め時ですよ(^^♪
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